松本零士さんの死を悼んで

 この記事を書く3日前、松本零士さんが今月13日に亡くなったと報じられていた。

 実は私がSF小説や宇宙に興味を持ったきっかけは、彼の作品のひとつ『宇宙戦艦ヤマト』なのだ。涙こそ流さなかったが、私が小説家になるまで生きていてほしかったな、と思う。また、テレビニュースで彼が戦争を題材にした漫画をかつて書いていたことをはじめて知った。彼もまた太平洋戦争を経験した世代だから、戦争の悲惨さを非常に強く感じていたのだ・・・。

 戦争の悲惨さを訴えていた彼の願いは現在でも全人類に届いていない、と私は思っている。ロシアによるウクライナ侵攻を見ると最もわかりやすい。

 ああ、なぜ人類は戦争すらもやめられないのだろう。もしかしたら、太古に飛来した異星人か何かの悪意によって人類は遺伝子レベルで戦争をするようにされているのではないか、などという非合理的な妄想さえ湧いて出てくる。しかし、こんな陰謀論めいたことを考えている場合ではない。誰かが行動しなければ。

 この記事を書いていると、今度いつ母方の祖父母の家に行って、祖父母の飼い猫におやつをあげようかな、と思った。たまには猫にまじめな戦争と平和の話をしてもいいかもしれない。